退職日、普段と何ら変わらない日常。
会社へ着くや否や、最後だと言わんばかりの仕事量を押し付けられた。
これ今日中に終わるのか?と首を傾げたくなるような量。
マルチタスクに動けるような余裕なんてないので、ただ淡々とシングルタスクで仕事をこなして、淡々とスピードを上げる。
パートさんからサプライズでお疲れさまと、熱海旅行のお土産をいただいた。本当、数人のパートさんのおかげで心が持ち堪えられたと思う。この仕事が終わっても、何かお手伝いできることがあれば、連絡いただければ喜んで手伝いますって話してた。
俺の隣の人は..本当、最初から最後まで嫌われていたんだなってのが分かる態度でいた。ここまで来るとむしろ潔さすら感じる。最後なのでちゃんと俺は挨拶したけれど、最後の最後までこんなにわかりやすい形で態度に示されるのは人生初だった。
雲行きが怪しい、どこか涼しげな5月最後の日はこうして幕を閉じる。
最後までバタバタしていたけれど、仕事はきれいに終わらせた。
今日で終わった。
少しだけ気持ちは安心した。
もちろん不安がない訳じゃない。
でも、終わりは終わり。
お疲れさま、自分。
また、はじめるための休憩をしっかりとろう。
また、次に繋げよう。
また、歩きはじめよう。
そのために、今日も時をゆっくり過ごす。